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『自信・やる気・集中力 自分の力で成功に近づく!「頑張れる子」の育て方』(和田秀樹氏著、学研プラス)を読んでみました。・・・わが家の子供たちはもう巣立っています。孫は1人いますが教育は息子たちに任せていますのでとくに必要性はなかったのですがたまたまこの本に出合って読んでみたら面白かったので記事に書く次第です。
まず著者の和田秀樹氏のことです。調べてみると、精神科医・臨床心理士・栄養管理士であり、教育・医療、政治・経済の評論家でもあり、大学の先生、映画監督でもあり小説家でもあります。また現在はヒデキ・ワダ・インスティテュートの代表であり受験指導ゼミナールの代表とも書かれていました。・・・なかなか多才な人です。
この本はこれからは頑張れる人の時代、頑張れない人にはこれまで以上に世の中の風当たりが厳しい時代、・・・から始まります。そして「頑張れる人」の定義は「逆境に強い・どんな環境でもたくましく生きていける人」「(成功を手に入れた人でも)常に考え、成長し続ける姿勢をもてる人」であり、氏はその理想形としてips細胞(人工多能性幹細胞)でノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授をあげています。
では「頑張れる子」を育てるためには誰(親)が・いつ(12歳)までに・何を・どうしたらいいか?・・・を氏なりに伝授する内容へと展開していく本書の構成になっています。
ネタバレになってしまいますので詳細は書きませんが、さいごに「まとめ」として以下の8項目が示されています。
- 自己肯定感
- 自分が好き
- 勉強好きにする
- 自信を与える
- 子供の底上げ
- 子供を信じる
- 親の作戦
- サポート (本書P194~195 項目のみ引用)
ベストセラー本ですから読了した人も多いかと思いますが、また読んでいない人でこの8項目をながめてみて読んでみようかな!と思ったら一読されるといいと思います。
さて今回この記事で書きたいことは、本というのはいろいろと読み方があるなとあらためて思ったことです。・・・一般的には本書の対象読者は小さいお子さんをもつ親御さんだと思います。しかし私=親父(オヤジ)が読んでも面白く読む方法はありました。
以下に小さいお子さんをもつ親としての本書の読み方と親父の読み方の2つについて書きたいと思います。
1. 小さい子をもつ親としての本書の読み方
今日の時代のキーワードの1つとして「核家族」化があります。核家族とは以前の(ひい)おじいちゃん・(ひい)おばあちゃんと親子が一緒に住んだ大家族・複合家族・多世代家族の対語で親子だけの家族のことを指します。またそれにあいまって「向こう三軒両隣」(古くは隣保制度)もなくなっています。
これらのことは時代の流れと要請に基づくものですから良し・悪しの意見を私はもちませんが、デメリットとしては自分の身に何か起こったとき・悩みがあるときに「情報孤独」におちいり易いことです。情報孤独とは私が勝手につくったことばですが、インターネット上にたくさん情報はあるがそれをどう選択し活用していいかがわからない、ふんだんな情報のなかで自分が孤独になることです。
本書の子供の教育・育て方についていうと、本書のいたるところに例えば「頑張れる子の7つのよい習慣」(P54)、「勉強を教える前に要注意!」(P67)、「小学校入学前に、これだけは!」(P74)、「小学校受験する・しないにかかわらず押さえたいポイント」(P77)、「小学校低学年でやっておきたいこと」(p102)・・・など氏の教育者/アドバイザーとしての経験・知見から子供をFrom To(いまの子をどう変えたいのか、本書は「頑張れる子」づくり)の想いから必要と思われる知識やノウハウを提供しています。また「第8章 思わずヘコむわが子の頑張れない行動、これで解決へ!」は親御さんが子供の対応に困ったときに参考になる対処法が簡単なケーススタディ方式で書かれています。
「核家族」化・「向こう三軒両隣」のない今日において、親は子育てにおいてこうした情報を積極的にとりに行って、自分で一旦は咀嚼(そしゃく)して、あとは自分で行動を起こしながら試行錯誤を繰りかえすしかないと思います。
ここで重要なポイントは3つあります。
- インターネットの情報は断片的であるため欲しい答えはみつかるが気づきが少ないこと
- 著者の経歴やFrom Toを理解した上で自分(親)と子に合った本を読むこと
- 自身の偏向性(かたよった方向・傾向)をなくすためにあえて自分(親)と子に合っていないかも!という本も読むこと
です。
2、3について、例えば私が子供の教育に迷ったら最低でも5冊は読むでしょう。自分たちに合っているな!と思う本を2~3冊、違うな!と思う本を2~3冊です。・・・自分の子であっても1人の人間です。また後継ぎです。将来を担(にな)う人間です。自分の意のまま・わがままや成り行きで育てるのは親のエゴが過ぎると思うからです。
要は本書を本書のタイトルどおりに子育ての参考書として読む方法です。
2. 親父(オヤジ)ー父母の本書の読み方
一方子育てに関係ない親父(子育てが終わった親父)の読み方もあると思いました。また「親父」には小さいお子さんをもつ「親」・子供がいない「成年」~本書の対象から外れるであろう「13歳以上の未成年」も自身のこととして読む方法という点ではここに含んでもいいかもしれません。
私たちは何歳になっても自身の強みや弱み、得手・不得手、考え方の傾向と向き合って生(活)きています。そのときに必ず参照するのが自身のルーツや過去の経験です。また時代はどんどん変わりつねに新人類と向き合います。基本的には人類は進化しますから新人類ほど優秀です。例えば私はこんな本もときどき関心をもって読みますが、笑
先日TVから引退したクイズ東大王で有名になった水上君(↓)。
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彼は知識も豊富ですが考え方もしっかりしています。背景にはきっと彼の家庭環境があると思いますが、豊富な読書量と1つひとつのものの考え方を着実に身につけ積み上げてきた跡が本書から読みとれます。・・・同じ年齢のころの私と比べると月(水上君)とすっぽん以上(私)です。笑
またこの本も面白く読みました(↓)。東大首席・財務官僚・弁護士の山口さんが書いた本です。
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最短距離で知識を自分のものにする方法論として1回30分の流し読みを繰りかえして頭の中に本を丸ごと写し取る読書術を提唱している本です。方法論を編み出したこともすごいのですが、彼女が何を目指しどうメンタルコントロールしていたのかが面白い!・・・これも月とすっぽんぽんでした。笑
親父(私)はこういう新人類とつきあいます。彼らから学べることは学びますが、それ以上に彼らとの違いを理解しておきたいものです。育った時代の違い・育ち方の違い・同じ年齢のころ身につけた事柄の違い・・・いろいろあります。それらを私が知ることによって、自身のルーツや過去の経験をより鮮明にすることができますし、あらためて自身の強みや弱み、得手・不得手、考え方の傾向をこれからの時代のなかで読みとり修正ポイントを探すことができます。
本書についても同様です。和田氏の経歴からいまの子育てや教育は本書の内容のように行われていると思います。例えば先述の「まとめ」の8項目について自身が育てられたころと比較すると、山口さんや水上君よりさらに下の世代との違いを認識することによってさらに先の時代のなかで自身を読みとり修正ポイントを探すことができます。
こんな風に読んでいくと自分なりに面白い本書の読み方になりました。
この本の読み方は現代と対比することによって自身をあらためて浮き彫りにする読み方です。・・・親父のちょっと変わった参考書といえるかもしれません。
以上2つの読み方をすれば、本ブログタイトルのとおり「幼児も児童も父母も『頑張れる子(人)』になれるかな!?と思う本」になるのではないかと思い書きました。
どうやら自信とやる気と集中力がポイントのようです。
以上です。
なお私は読みませんが、和田氏の本で下の2冊があることを知りましたので添付しておきます。年齢はさらに下がり8歳/10歳まで、男の子と女の子別の育て方のようです。さらに具体的になっているのでしょうか。
さいごまで読んでいただきありがとうございました。