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田坂氏の『運気を磨く』を読んで、新しい時代・新しい社会は皆で創る!へ〔田坂広志氏著書紹介〕

私は「運が良くなる」「ツキを呼び込む」などの言葉を人前で出すことを嫌う人間です。

というのも自分を吐露(とろ)すると、①何となく胡散(うさん)臭い感じがする(そういう言葉を口に出す自分が胡散臭い人間だと思われることを回避したいと思っている)、②人はみな生(活)きている状況がちがうため共通に語りにくい(互いに共感しづらい)、③ひそかに自分で考えていればいいこと(人前で語ることは格好悪いことだと思っている)、からです。

そういう私でも実は「運」「ツキ」「成功」「大富豪」本など40~50冊は本棚に並んでいると思います。笑 (読んでいます。)

そして私の41冊目か51冊目かわかりませんが、このたび本書(↓)が本棚に増えました。

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なぜ本書を購入したのか?・・・著者・田坂広志さんは今こんなテーマで本を書かれているんだ!と正直なところおどろき→即カートに入れてしまった!から。笑・・・①

なぜ本書のことをブログに書いているか?・・・本書を読了して今の若い人たちも一度は読んでみるべき本ではないか!と思ったから、です。・・・②

以下にこの2点について書きます。

①について

私が田坂さんの本に出合ったのは1997年に初版された「複雑系の経営」(東洋経済新報社) でした。・・・当時の私にはとても難しくて読了するのに苦労した記憶があります。

複雑系の経営

複雑系の経営

  • 作者:田坂 広志
  • 発売日: 2014/06/05
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
 

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田坂さんは原子力工学博士・科学者です。一方で1990年~日本総研シンクタンクを設立、2005年日米イノベーターに選出、2008年ダボス会議日本代表、・・・と幅広い社会的経歴をもち現在は「21世紀の変革リーダー」の成長をめざす田坂塾を開塾されています。

当時の私は、ふぞろいなキーワードでの遡(さかのぼ)りになりますがハーバード・A・サイモン氏の「蟻の軌跡」→野中幾次郎氏の「経営はアートかサイエンスか」→田坂氏の「複雑系」を類推し、この一連の流れで本書を読みました。

2010年代にVUCAの時代、最近ではPDCA→OODAループ思考の時代などいわれますが、不透明さのなかでどう考え・どう対処していくかの論理化の始まりは、私の知る限りサイモン氏、野中氏、田坂氏にあったように思います。

また私がマネジメント職に就くようになると「なぜマネジメントが壁に突き当たるのか」(2002年、東洋経済新報社)ほか数冊を読みました。

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その田坂氏が「運気」をテーマに本書を書かれている!と正直なところおどろいた次第です。ググってみると最近は幅広いテーマで執筆されているようです(田坂塾の教本になっているのでしょうか)。ならば1冊読んでみようと思い購入しました。

②について

読後感は変わらぬ歯切れのいい田坂論調で、「複雑系」で私が感じた言葉で表現しにくいことを論理的に示そうとする内容でした。

ネタバレ防止のため詳細は書きませんが、

序話  非科学的と言われながら、誰もが信じているもの

・・・・・

終話  運気を磨く、心を磨く

(本書目次から抜粋)

この序話と終話を間をつなぐ科学的仮説も含めた第一話~第六話の展開を私は読んでいて面白く思いました。そして私が今の若い人たちも一度は読んでみるべきではないか!と思った箇所をあえて限定すると、

第五話 「人生でのネガティブな体験」を陽転していく技法 

(本書目次から抜粋)

です。

自分の過去の人生における「ネガティブな体験」を、一つ一つ「陽転」させていくことによって、無意識の世界にあるネガティブな概念を消していく技法である。

(本書P178)

からはじまる第五話は、自分の人生の多くの「成功体験」に気づき、考えるのではなく感じることによってその成功体験を自分に刷り込み、自分が「運の強い人間」であることを深くみつめ「自分の人生を愛する」。感謝する。・・・要は自分の人生の「解釈」を変える技法を紹介しています。

私のような昭和生まれ・育ちの人間(少しだけバブル世代 笑)は高度成長を生(活)きた時代があります。一部の若い人たちにいわせると、個人差はありますが考えない・レールに乗った(/ことがある)世代だったかもしれません。しかし各人がどうやったら「皆が豊か=幸せになれるか」を考え・汗をかくことによって実現してきた世代であったとも思います。そういう意味ではおおむねポジティブ世代です。

一方今の世代は異なります。バブル崩壊失われた10年、20年、・・・のなかで残念ながらネガティブ要素の多い時代に活きています。また「個人・個性」の教育世代でもあります。ITにはじまりAIの普及など世界的な大転換のなかで、若い人と年配者が大きく分断され、若い人のなかでも(言葉を選ばずいうなら)ひと握りの勝ち組と多くの被支配者たちが生まれようとしています。

本当にこれでいいのだろうか?・・・と昭和をかじった(?)私は疑問に思います。

私は以下の2つのことを若い人たちに伝えたいと思います。

1つは、田坂さんの本書から引用します。

いま、この地球上に生きる七七憶の人々のなかで、次の五つの条件に恵まれた国に生きるのは、我々、日本人しかいない。

第一 七〇年以上戦争のない平和な国

第二 世界で第三位の経済力を誇れる国

第三 最先端の科学技術の恩恵に浴せる国

第四 国民の誰もが高等教育を受けられる国

第五 高麗化社会が悩みとなるほど健康長寿の国

一方、同じ現代でも、この地球上には、いまだに戦争やテロで命を失う人々も数多くいる。貧しさのため飢餓や病気で苦しむ人々も無数にいる。

こうした日本の過去の歴史、そして、世界の現在の状況を直視するならば、我々が、この時代に、この日本という国に生まれたことの、恵まれた境遇と有り難さがわかるだろう。(本書P220、引用)

要は日本はまだ総ポジティブ世代なのです。そして現在は過去のつながりから成り立っているという歴史観をもっともつべきだと思います。そして今の日本を創ってくれた先輩たちにもっと感謝すべきです。(そんなことわかっているよ、というなら御免なさい!です笑)。

2つめは、いまの若い人たち全員におおいに社会全体をおし上げる活躍をしてもらいたいです。もしネガティブな側面を自分に感じるなら、ここで紹介した本書・第五話を読んで払拭(ふっしょく)することをお薦めします。皆さんにはありとあらゆる面でチャンスがあるのですから。ぜひチャンスをつかんでください。

 

新しい時代・新しい社会は皆で創ります。老いも若きも一緒になってです。・・・単なる「運」本ではなくこんなことを考えながら私は本書を読了しました。

かなり行間のある文章になってしまいました。

私が書いた内容にご意見あればコメントください。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

 

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